お仕事が決まりました。
ひょっとしたら3月いっぱいかかるかな?と思ってたけど意外に早く決まって一安心(とりあえず3ヶ月食い扶持確保)。
4月からとある企業様の社内LANのリプレース作業やります。
コロナでリモート増えた、こんな広いオフィスいらないよね引っ越そう、繋がりにくいとか文句要望言われてるし、ちょうどいいからネットワーク見直そう、って感じ。
こういう仕事は半年、1年やって終わればサヨナラ。また次の仕事を見つけるって感じですが。
今回は情報システム部の一員になって他にも色々手伝って欲しいとかなんとか (もちろんそれまでクビにならなければ)。
今年でフリーランス3年目だけど、今までは報酬とかスキルアップ有無で仕事を選んでて、こういう情シスに近い位置の案件は、たとえ報酬が高かろうがみんな断ってた。
なぜなら
情シスの人達に関わるとろくなことにならない
そんな苦い経験がございます。
前回まで

情報システム部に対する不信
自分は、いわゆる ”情報システム部の人間” にけっこうな不信感を持っている。
なぜかというと、前職で人生ワースト1に入るほどの酷い目に遭って、
ああ、会社って人を消耗品としてか見てないな
ってことを悟って会社を辞めたからなんだけど。
当時は上層部に対して「なぜこの人達とはここまで会話が成立しないのか?」とか「人としての良心がないのか?」とさんざん憤ってたけど、その原因の一端は顧客側にあった。
顧客の情報システム部は、ITの知識がない、当事者意識もない、提案ばかり要求して決めない、無理難題ふっかけてはパワハラ紛いの恫喝を繰り返す、というゴジラ級のモンスタークライアント揃い。
あまりの酷さに上司は鬱病になり、同僚は出社拒否、自分は泣きながら会議を逃げ出すという失態を演じるほどに、まあまあな顧客だった(もちろんいい人達もたくさんいた)。
で、今思い返してみると、確かに相当な酷い目にあってはいたんだけれど、ある意味彼らも被害者なんだよなと後に考えるようになる。
顧客側の問題ではあったんだけど、上層部がITに対して無知・無理解らしく、情報システムに対して十分な人的・時間的・金銭的投資をしてなかった。
そのくせ (達成不可能な) 成果ばかりを求める。
難しい仕事はやりがいあるけど、無謀な仕事なんてやりたくない。
難しいけどクリアできる(と信じてる)からこそゲームは面白いんであって、そもそもクリア不可能なゲームなんて誰もやらない。それはただの罰ゲームだ。
そんなもん誰だって御免なわけで、ババ抜きみたいな感じで情シスの担当者が決まってたんだろうな、たぶん。
担当者は相当悲惨だろう。ITの知見の欠片もない馬鹿な上層部がクラウドとかAIとか流行りの言葉に感化されて、到底達成不可能な仕事を下に振る (出来ないということが理解できない)。
好きで担当になったわけでもないのにAWSとかIoTとかDXとかNFT(アメリカのプロリーグ?)とかよくわからんアルファベット用語を必死で調べるとこから始めてアップアップしてるところにアレもやれコレもやれ、報告がないぞetc.
予算がないから人もいない、でも進めないと上から怒られるから何事もベンダーに丸投げ。ちゃんとしたITの知見はないから要求はめちゃくちゃで、何事も決まらない。誰がやるかこんなもん。
自己を守るためには良心なんか持ってられない。今思うと、自分達に辛くあたっていた情報システム部の担当者も組織の犠牲者だったんだろうな。
組織自体がモンスタークライアント製造機みたいになっちゃってたわけで、こういうところには近づかない。それしかない。
情報システム部 (特にコスト意識がない&超絶上から目線の官公庁) には金輪際二度と絶対関わらない
そう決めていて、仲介会社にも「官公庁、金融系、日経SIerの仕事は受けません」と伝えてた。
で、紹介されたのが業種は違えど情報システム部のお仕事。
人で仕事を選ぶ
情シスの仕事かあ。。。ちょっとなあ
はっきり言って関わりたくない部署だ。
自分は、情シス連中は上記のような輩ばかりだと偏見に近い考えを持っていて、ちょっと二の足を踏んでしまう。
もちろんみんなそんなわけはない。自己経験だけで世の中全体を語るなんて馬鹿げてるし、優秀でいい人達もたくさんいるだろう。
しかも、今回は純然たる営利を追求する民間企業。面倒な役人どもは一切出てこない (ハズ)。
が、自分の経験と書物と伝聞とネット記事から得た情報を総合的に判断した脳が呟く。
ハズレを引く確率が高いぞと。
でもなあ、この不況下で話も聴かずに断るのはなあ~。
なんてうだうだ考えてたらサクッと面談顔合わせが決まった (最近はリモートだから動きが早い)。
で実際に先方の責任者(システム部のマネージャ)、担当の方達とお会いしてみたんだけど、
やっぱり人手が足らん
と。
しかも慢性的に。
人手が足りないのが常態化してるなら正社員雇えばいいじゃん、そこをフリーランスで間に合わせようとするあたりやっぱりシステム(を扱う人)に金をかけない会社かな、まあそれでこっちに仕事回ってきてるんだよな、なんてしょーもないこと考えてたらマネージャさんから、
はっきり言って困ってます。助けてください。
って言われた。
困ってるから助けて、かあ。
ずいぶん久しぶりに言われたな。そんな言葉。
前職では障害対応とかよくエンドユーザさんのとこにお邪魔して、悪いとこ直したりしたらお礼言ってくれたんだよなあ (美味しいコーヒーも出してくれたし)。
嬉しかったなー。
あの頃は仕事楽しかったなー。
また、マネージャさんが若くてITにあまり詳しくない方なんだけど、ものすごーく真摯な、一生懸命な感じが伝わってくるんだ。
対して打算と我が身可愛さいっぱいの自分 。
時給換算でどうとかキャリアップがどうとかもちろん大事なんだけど、いつからそこばっか考えるようになってしまったのか。。。(ああ自分が嫌になってくる)。
今までは報酬が高いとか成長出来るとかキャリアに箔が付くとか、そんなんで仕事選んでましたが。
ちょっとこの人達と一緒に仕事してみたいぞ、と。
顔合わせ後すぐに営業から電話がかかってきて感触聞かれて、
是非仕事させてください。他の案件は断ります。
って言ってた。
すぐに回答したのが良かったのか他に応募してるやつがいなかったのか、翌日にはよろしくお願いしますって連絡がきた。
4月からの仕事が決まったのももちろん嬉しいけど
打算抜きで人の役に立ちたいなと思ったのは久しぶりだ。
ああ、そういえば。
3年前、自分にトラウマを刻み込んだ上記の情シス連中のプロジェクトに自分を巻き込んだ上司の言葉もやっぱり、
「困ってるから助けて」
だったような気がする。