退職の記録

【退職日記13】奴隷編~僕たちは奴隷じゃない

こんにちは。ヘル太郎です。

前回記事の続きです。

 

◆前回記事はこちら

SIer 体験記その0: SIer 絶滅作戦開始
SIer 体験記その1: 5ヵ月連続過労死ライン超え

 

SIer主導のクラウドシステム構築に関わって8ヶ月過労死ライン越え。どうしてこんなことになったのでしょう?

★諸注意★

この連載記事の内容は実体験をもとにしていますが管理人の主観で記載されています。必ずしも事実とは限りませんのでその前提の上お読みください。

無限パワポ地獄

なんでどーしてこーなった(?_?)

 

理由はたくさんあるけれ

あえてあげろと言われれ

それは、パワポ 地獄だ YO~(σ・∀・)σ♪

チェケラっチョ(σ≧∀≦)σ!!

(暗い話題を盛り上げるためにラップ調にしてみました)

 

F社出向期の間、とにかくパワポばかりやらされました。出社したらパワポ、お昼食べてパワポ、会議してパワポ、トイレ行ってパワポ、帰る前にパワポ、家帰ったらパワ・・・

 

 

いい加減にしろやクソがあああああ!!!!!
オリャー!!(ノ ̄皿 ̄)ノ ┫

 

 

管理人の出向は2017年10月からですが当初は別の仕事を任されており、このプロジェクトには応援の立場で参加しました。当時の課長から、

 

課長:ヘル君、この仕事ちょっと手伝ってくれないかな・・・・
ヘル:ハイヨロコンデー (o ̄∀ ̄)ノ”アーイ♪

 

旧来システムのリプレースという退屈な仕事に飽きていた管理人は渇望していたクラウド経験が積めるとばかりに二つ返事で承諾(地獄への片道切符とも知らずに・・・馬鹿だなあ)。今思えばこの課長、妙に畏まって頼んで来たんだよなあ。とっても真面目で人が良い方 (良すぎて後に不幸な目に遇う) だったから管理人を地獄へ引き連り込むことに罪悪感があったんだろうなあ。たぶん。。。。

 

で、何をやっていたかと言えばひたすらパワポの修正をやらされたわけです。このパワポ、顧客(特にお偉方) への説明資料なんですが、この修正作業がひどいを通りこして極悪何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も作り直しをさせられます

お偉方用とあって異常なくらい体裁に拘る。しかも顧客独自のローカルルールで(先輩は”ご作法”と吐き捨てていた。そんなもん知らんがな( ゚д゚)、ペッ.)。ローカルルールなのでこちらはどう作っていいかなんて分かろうはずもない。担当者に連日資料を送ってはダメだしされる毎日。しかも

 

明日までに~ とか  今日中に~とかを 週末金曜とか土曜とか休日に。

 

金曜や土曜に出した資料の修正版の提出を月曜朝一に要求、つまり実質的に休日出勤の強要です。下記は管理人の2018年3月~8月までの出勤表です。3月、7月は月末にお偉方への説明会があった月なんですが実質的に休みが1日しかありません(ブログ的には出勤してたほうがおいしかったなあ・・・)。

以前からF社のシステム開発能力は自社の担当内で疑問符がついていました。曰く顧客調整がグダグダ、いわく仕様を理解してない等々・・・。断っておきますがF社の担当者ができないやつ揃い、なんてことはありません。むしろ逆です。管理人なんかより仕事できる人はたくさんいます。それにF社からすれば下請の自社(ヘルの在籍会社)の評判も似たようなもの。まあどっちもどっちってやつです(ここから辺りは以前いた日〇でもそうだった)。

で、管理人も普段から感じてたわけです。なんでF社の社員ってこんな仕事できねーの?と(自分のことは棚にあげて (๑´ڡ`๑)テヘ)。が、この一ヵ月で理解しました。こりゃーSIer はシステム開発能力なくなるわ、と。なんでって?

 

設計しないでパワポ作ってんだもん

 

 

SIer担当者は技術がダメになるわけです

 

 

設計しないでパワポ作ってんだもん

 

 

大事なことなのでもう一回

 

 

設計しないでパワポ作ってんだもん

 

絶対的価値観「顧客に寄り添う」

なんでこんなことになるでしょう?

これも書くと長くなってしまうの詳細は後続の記事で書きますが 大きな原因の一つは顧客の無理難題 です。多少の無茶は仕方がないでしょう。が、いくらお客といっても度が過ぎました。とてもじゃないけど付き合いきれません(付き合った結果が上記の勤務時間)。

以前の記事でこちらのネット記事を紹介しました。一部抜粋します。

●気色が悪い「顧客に寄り添う」をやめないSIerに再度警告する

 で、「顧客に寄り添う」ことがSIerと下請けITベンダーにとって絶対的価値観となる。顧客に寄り添ってご用を聞いていれば仕事がもらえるからだ。変形バージョンとして「絶対に逃げない」というのもある。顧客の理不尽な要求などが原因でプロジェクトが大炎上しても顧客に寄り添い続けて、顧客の信頼を得ようという考え方だ。

 

前半部、”「顧客に寄り添う」ことがSIerと下請けITベンダーにとって絶対的価値観となる” とあります(管理人的に筆者の使った「顧客に寄り添う」という表現はめちゃくちゃしっくりきます)。以降、管理人の後続記事ではこの「顧客に寄り添う」価値観が頻繁に出てきますが、これこそ管理人が考える瑕疵担保責任と並ぶ諸悪の根源の一つだからです。このプロジェクトは色々と問題も多かったですが結局のところ根本原因はこれにいきつくことが多いのではないかと考えています。

後半部、”顧客の理不尽な要求などが原因でプロジェクトが大炎上しても顧客に寄り添い続けて~” はまさに管理人が共感する部分。会社は顧客の理不尽な要求を丸呑みし、現実的に対応できるのか、対応しようとすれば担当がどうなるのかなど一切考えませんこれが管理人が退職する原因の1つ、会社の態度なわけですが・・・

 

いかん、いかんまた長くなってきました。上記の記事は ”「顧客に寄り添う」ことが SIerと下請けITベンダーにとって絶対的価値観”、とあります。これは実体験から10000%同意。じゃあ管理人の価値観から一言。

 

僕たちはエンジニアであって
奴隷じゃない

 

つづく

 

参考:パワポ作りは時間の無駄?

社内で同僚と雑談していた時のこと。同僚のT君から、

T君:某商社の人たちって社内でパワポ禁止らしいですよ?
ヘル:へぇー。そうなん ( ̄◇ ̄)?
T君:時間の無駄らしいです。大事なことはテキストA4一枚でまとめて、パワポは派遣にやらせるって聞きましたよ?
ヘル:なるへそー ( ̄~ ̄)

 

某商社は パワーポイントは正社員がやるべき価値のある仕事ではない と判断していることになります。これはちょっと興味があるお話。上記の体験から「パワポ作業は無駄の塊」ということを身に染みて理解していたからです。まあ冷静に考えてみればアホでもわかります。パワポは情報を人が見やすい形だったり印象に残る形に変えてるだけで、情報の中身は変化しません。つまり色々着飾ってるだけで中身の価値は一切変わらない。

 

パワポにしたほうがプレゼンが有利じゃないか?

 

それはそうかもしれません。別にパワポの価値を否定するわけではありません。管理にがいいたいのは、やるべき仕事をやるべき人間がやるべき ということ。今回の例でいえば、

 

F社とその関連会社は設計作業に全力を注ぐべきであって説明用のパワポ作りなんて断るべき

 

ということ。100歩譲って作ったとしても設計書の概要をF社のやり方でまとめたものを提出して顧客からの修正要望には応じないべきです。価値があるのは設計の実態であって設計の結果、しかも一部の内容だけを記載しただけに過ぎない説明資料にいくら時間を注ぎ込んだところで一円たりとも価値は上がりません。それに顧客のお偉方への説明は顧客の情報部門の仕事のハズです。情報部門は自分達の仕事をF社に押し付けてるばかりか自分達の組織の中でしか意味と価値をもたない独自ルールでの修正をF社に押し付けてやらせているわけです。

 

10000万歩譲ったとしてもパワポ作りはSEの仕事ではありません。営業がやるべきです。

 

T君の話がちょっと気になったのでネット調べたらこんな記事をハケーン。

パワーポイント禁止!スティーブ・ジョブスがこだわったミーティング時の3つの心得。

 

パワポが無価値とはいいません。が、エンジニアは他にやるべきことがたくさんある=パワポなんてやっている暇はねぇ!と思う今日この頃だYO(σ≧∀≦)σ ー!!

 

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