フリーランスエンジニアのヘル太朗です。
会社辞めて1年経ちました。当時感じた不安を今どう感じてるのか書いてみます。

定年まで働けば将来安泰か?(1年後の今)
当時は3つの理由で会社辞めた。
①報酬が少ない
②健康リスクが大きい
③変わらない会社
①報酬少ない
この考えは今も変わらない。正社員エンジニアは割に合わない(場合が多い)。
フリーランスの単価交渉で相場感知って会社がいかに安い報酬でエンジニアこき使ってるのかよーーーーく分かった。仕事内容によるけど顧客はエンジニア1人につき100~150万/月ぐらい予算出すと仮定した場合、会社に半分持ってかれたとしても600万~。それが許容できる最低ライン。自分の場合、年間700時間もクソ残業して最低ライン+100万(額面700万)とかあり得ない。最低でも1.5倍の900万はよこせ(それも当然のライン)。
エンジニアで年収600万以下しか貰えてない人は、中抜き会社か自社に相当ピンハネされてると疑ったほうがいいかもしれない。
②健康リスクが大きい
これはどうだろう。自分が働いてた2019年以前とは状況が変わった。
記事を書いてる2020年5月時点で改正労基法が施行されて残業が月45時間・年360時間までとなった。しかも罰則付きだから自分が経験したような奴隷労働はなくなるかもしれない。
ただ上記はあくまで原則。労使合意の場合は以下のような例外がある。
・時間外労働が年720時間以内
・1年を通して常に時間外労働と休日労働の合計が月100時間未満
・1年を通して常に時間外労働と休日労働の合計について、「2か月平均」「3か月平均」「4か月平均」「5か月平均」「6か月平均」が全て1月当たり80時間以内
・時間外労働が月45時間を超えいいのは年6か月まで
ぬるっ。
過労死ライン残業を半年続けてもOKじゃん。自分が死ぬ思いした2018年当時の年間時間外労働は700時間くらいだったけど健康も私生活も十分破壊されましたが。
改善されたと思うけどまだぬるい。だいたいこういう制限設けた時に日本の大企業がやりそうなのが忖度、そして闇残業。ルールに合わせて実情を変えるのではなく変えたフリをする。老害管理職は本当にやる。マジでやる。
実際、出向先の先輩は(恒常的ではないにしても)サービス残業してたしね。そして課長や部長といった管理職は時間超過してることを薄々分かってて黙認。なぜなら仕事が回らない&社員の健康など毛ほども気にしないから。もちろん表向きは知らないフリ(当然じゃないですか)。これに関してはかなり自信がある。なんせ嫌というほど経験した(興味がある方はコチラをどうぞ)

そういうわけで相変わらず健康リスクは大きいと思う。改善されていく方向にあるのは間違いないと思うけど日本の大手企業(特にNECとか富士通といった大手SIer)は信用できん(あくまで個人的に)。
③変わらない会社(1年後の今)
1年前に会社辞めたのは会社に見切りをつけたのであって正社員自体が嫌になったわけではない(もちろん労働対価に不満はあったけど)。
見切った理由は管理職も経営陣も20年前のパラダイム(顧客は神様、あらゆる問題は残業で解決、ひたすら無駄資料作り、効率何それ?)で仕事回そうとしてた&社員の健康ガン無視だったから。変化が早すぎる時代の中で一周回って感心するほど古い価値観の方々だったけど。
あれから1年。コロナで会社がどう変わったのか後輩に訊いてみたけどまあ相変わらずというか。。。。
どうも変わってなさそう。
契約に縛られてリモートワークは進まないみたいだし(一応システムインテグレータだよね?)、中堅社員の大量退職があっても相変わらず経営陣が態度を改める様子もないらしい(退職希望者を慰留どころか不満があるならさっさと辞めれば敵なセリフを吐いた)。
コロナのような10年に一度あるかどうかの緊急事態にあっても変わらないところを見ると、まあそういうことなんだろう(今の政権と一緒かな)。特に幹部や経営陣の年寄り連中はもう一生変わらないんだろうな。
なので今のところ前職の会社が発展しそうな気配はない。むしろ衰退が進んでいる印象。そんな会社で仕事したくはない。たとえ60歳まで働けたとしても絶対ヤダ。
そういうわけでコロナ不況の現状であっても前の会社に未練はない。
将来への不安(1年後の今)
退職する頃はとにかく世間に遅れちゃダメだと思ってた。
周りのエンジニアは自分より数年先をいってる、このままじゃ食っていけなくるって焦りばかりが募って半ば勢いで辞めたのもあるかもしれない(会社の仕打ちも相当だったけど)。
あれから1年。
今はもう諦め半分かな~。
狭い世界を出て少しだけ世間を覗いて分かったことは若い人達の優秀さと進化スピードの早さ。
現場で一緒になった20代はみんな優秀。頭の回転も呑み込みも早い。自分がほとんど経験したことない仮想化技術も当たり前のように持ってる。
技術の進歩も凄まじい。仮想化なんて当たり前で、今じゃ絶賛自動化の真っ最中(次は無人化かな?)。1年前に名前しか知らなかった新技術(Docker、Kubernetes)が実際に自分が担当する機器で使われてるのが分かった時、
「あ、コレもう追いつくのは無理。」
と悟る。
仮になんとか頑張ってキャッチアップ出来たとしても2~3年後には別の新しい技術が出てるだろうし、コロナみたいなことがあったら全部ひっくり返る可能性もある。ひょっとしたら中国との戦争もあるかもしんない(やつら台湾占領する気満々だし。10年後に米中の軍事力が逆転した時に何が起こるか)
ダメダメ、不安要素多すぎて将来なんて考えるだけ無駄だ。
もう正社員だろうがフリーランスだろうが先が分からないって点じゃ同じだよ。
かといっても何もしないのってのもなぁ。飢え死にするというより暇だし。
投資始めたように、エンジニアに振り向けてた資源(金・時間)を別のものに振り向けてみようかなと思う。
ちなみにエンジニアっていう職業自体は良いと思う。自分はもう飽きてるけど、コロナ禍であっても勝ち組職種の1つなのが分かった。供給過多の職種(Web系とか)や勤め先(日経大手SIerとか)に気を付ければ10年くらいは食っていけるかあと思う(あくまで個人的な感想として)。